透明度100超え!メキシコ地底湖、セノーテダイビング♪@プラヤ・デル・カルメン_世界一周21

旅行記

かもねぎ世界一周。~地球をぐるりと飲み歩き~

メリダではセノーテで泳いだ(詳しくは、地底湖(セノーテ)スイム@メキシコシティ→メリダ  世界一周その19)。しかし、私の本来の目的であるダイビングはできなかった。

そこで、私はセノーテダイビングのメッカであるここ、プラヤ・デル・カルメンまできた。(カンクンという場所でもできるが、プラヤよりだいぶ高い)。

この日は待ちに待ったセノーテダイビングの日。
私はスペイン人のジミー、フランス人のトニーそしてダイビングガイドと共に、ダイブショップの車でセノーテ「DREAM GATE(ドリーム ゲート)へ向かった。車の中で聞いたところ、ジミーとトニーはダイビングのベテランで、もう何度もセノーテダイビングを体験しているらしい。彼らはセノーテダイビングについて興奮と共にこう表現する。

「ファンタスティコ!(すんばらしいよ!)」

写真はないのかと聞いたが、それは今日は持ってきていないとのこと。残念ではあるが、あとの楽しみが増したともいえる。私は自分が車酔いしやすい体質であることも忘れてダイブショップから渡されたセノーテダイブのガイド冊子を何度も読み返した。そして見事に車酔いした。あほである。

しかしそんなあほのことはほっといて車はどんどん進む。セノーテ近くは完全なオフロードであり、あほの車酔いもどんどん進む。

心配そうにジミーとトニーは「だいじょうぶか?」と聞いてくる。すまん、なんとかだいじょうぶだ。

ガイドはなにがおかしいのか大笑いしてくる。「あっはっはっはっは!ジャパニーズ!あっはっはっは!」すまん、だいじょうぶか?

彼の笑い声が頭に響く。車酔い対策として遠くを見ようとおもうも、周りはジャングルで視界はいっさい開けていない。くるしい。口から情熱がほとばしりそうだ。
これで情熱を大地に撒き散らせば私はメキシコを「情熱大陸」にした生みの親だ。いいかもしんない。いや、あかん。いや、いいのかも。いや。

そんな風に私がトリップしているうちに、車はセノーテ「DREAM GATE」へ到着した。私は現実へ舞い戻った。

助かった。やはり情熱大陸は作るものではなく見るものだ。

かもねぎ世界一周。~地球をぐるりと飲み歩き~
ここにきてようやくガイドがガイドらしく動き出す。ダイビングの際の諸注意を済ませ、器材を運ぶ。

しかし、ふと思ったのだが、どうやって彼は器材をセノーテ内まで運ぶのだろうか。まさか20kg以上の器材を背負って水面の位置にあるデッキまでこんなきつい階段を下りろというのだろうか。自信を持って言うが、私には無理だぞ。

そう私が考えている前で、彼は器材の中で一番重いタンクを持ち、階段から少し離れた穴の淵に立った。そこには、簡易式の滑車が備え付けられている。彼はそこから伸びる紐にタンクを結びつけ、するすると下へ降ろしていく。




かもねぎ世界一周。~地球をぐるりと飲み歩き~


ああ、タンクは下のデッキでつけるのか。そりゃ、そうやんな。
私は肩を撫で下ろした。その私の前に、ごとん、とタンクが置かれる。

なんだ?

ガイドは言う。

「これを背負って降りるんだ」

できるか。
「さっき下ろしていたタンクなんなんだ」

私は先ほどのタンクを指差し彼に詰め寄った。こんな重いもんを持って急な階段を下りるなど非力な私には不可能としか思えなかったからだ。

しかしそんな私の懇願は「あれは2回目のものだ、1回目は背負って下りる」という答えであっさり跳ね返される。
さらに、なおも頼み込むも、「彼らを見ろ」と指されたトミーとジニーが器材を背負って階段を下りていってしまったせいで私の退路は完全に絶たれた。素直すぎるぞお前ら。

だが、よくよく見てみると、彼らは別に素直でもおかしくない。とことんガタイがいい。彼らには、20kg程度それほど苦でもないのだろう。
しかし、そんな二人と「まな板」「貧弱ネギ」の代名詞を持つ私が同じように扱われるのはなにか間違っている。ガイドは私の輝かしいまな板ぼでぃがみえていないのだろうか。

タンクを背負い、フル装備の中降りる階段は絶望的にコワイ。しかし、私はがんばった。器材をすべて背負い、必死で階段を下りた。落ちたら死ぬ、落ちたら死ぬ、と頭の中で唱えながらセノーテダイビングのために必死で下りた。あほの一念はすごい。私は無事デッキまでたどり着いた。
ダイビングをする前からクタクタだが、これでようやくダイビングができる。

嬉しさと共にガイドの合図で勢いよく私は水の中へ飛び込んだ。

かもねぎ世界一周。~地球をぐるりと飲み歩き~

メリダのときと同じくセノーテの水は冷たく、心地よい汗だくの身体には最高である。

ガイドから下へ潜るぞ、というハンドサインが出る。それに反応して先にジニーとトミーが先に潜行する。ダイビング経験の浅い私はガイドに掴まり、後から潜る。水底で彼らと合流したあとは、ガイドが先行する。

広がる青の世界。
残念ながら普段よりすこしにごっているそうだが、それでもセノーテの水中世界は大変きれいだ。淡水であるセノーテは、海とはまた違った色合いだ。青が少し薄い。

しばらく泳いだ後、洞窟の中へと進入する。中は真っ暗。ライトの明かりを頼りすすめガイドに掴まり私も進む。トニーとジミーの二人は後から続く。

明かりに照らしだされてかつてここが地上にあったことをしめす無数の鍾乳石が浮かび上がる。その中をくぐり抜け私達はさらに洞窟の奥へと進む。


かもねぎ世界一周。~地球をぐるりと飲み歩き~

途中、地上とつながる穴から太陽の光がさす。地上で見る光とは違い、真っ青で、それに照らし出されて表れる水中世界はまるで異世界のようだ。
見入った。

かもねぎ世界一周。~地球をぐるりと飲み歩き~
(水中から、水面を見上げて)

ガイドと一緒に動くためあまり自由が効かないのがネックではあるが、メキシコシティから1000km移動し、くそ重たい器材を背負って階段を下ったかいは十分にあった。

途中から身体は寒さで震え、泳ぎっぱなしの身体は限界が近かったが、興奮と感動の連続だった。

天井を見上げたり、時にはガイドと共にわざとライトを消し完全な暗闇を進んだりしてめいいっぱい遊んだ。そうしているうちに、ダイブ時間はまたたく間に過ぎ、洞窟の出口へたどり着いた。

洞窟の外ではもう危険はないため、ガイドが離れていく。
私は最後に洞窟を振り返った。
(二度とこれないかもしれない。もし仮にまた来れるとしても、それははるか先のことになるだろう。)
最後に目に焼き付けておこうと思った。身体を捻る。

その瞬間、左足を激痛が走った。電流が走ったような痛みだ。曲げることも伸ばすことも困難で、張り詰めたような痛みがふくらはぎにある。動けない。どうやら足をつったようだ。元々の運動不足がここに来て響いた。

海などでよく泳ぐため足をつることは何度も経験があり、パニックにはならなかった。しかし、どうやら今回のものはかなり重いものらしく足を伸ばしても回復しない。全然動けない。

おーい、ガイド、私困ってますよー、とガイドを見るも、彼はがんがん進み、水面へとあがってしまう。ふざけてはいけない。一度くらい振り返れ。

自力で私は足をなんとか伸ばそうとする。だが、やはりうまくいかない。そこに、後から来たジニーとトミーの二人が追いついてきた。私のもがいている姿を発見したようだ。
私が足を治すのを手伝ってくれる。足をのばし、フィン先を曲げる。
ガイドよりよっぽど頼りになる二人のおかげで、私の足の痛みは少しましになり、とりあえずなんとか泳げるようになった。
地上に上がり、背負っていたタンクを下ろしてようやく私は人心地ついた。

最後にとんだトラブルである。ダイブショップへ帰る車の中で私は実によく眠った。

ああ、つかれた。おもろかった。

 

次回→メキシコからの国境越え!グアテマラ入国@パレンケ→フローレス_世界一周22
前回→お話しましょう。メキシコの遺跡へ至る道@チチェン・イツァー_世界一周20

 

<ダイブショップ>
(今回お世話になったショップはSCUBA10というショップ。セノーテダイブ95ドル。URBAN HOTEL(世界一周その20のホテル)からの紹介で85ドル。プラヤの中ではおそらく相当安い。
なお、セノーテでのダイブはケイブダイビングといって、洞窟の中を潜るダイビングのためにいざ事故が起きても水面に出れないため普通のダイビングより危険である。特にパニックに陥ったりすると死に直結する可能性がある。このため、本当は日本語の話せるガイドがよかったのだが、値段が倍くらいに跳ね上がるのであきらめた。まあ、パニックにはならないだろうということで。不安なかたは日本語の話せる人がいる所
を探したほうがよいかもしれません。)

SCUBA10
住所:Ave10. entre calle8 y calle10 (少しずれているかもですが、Ave10の通りにあるのは確かです。ビーチ側にあります)ライセンス取得コースなどもあり。
他、以下のダイブショップも安いようです

DIVE MIKE
住所:calle8、ビーチから100mほど。Av5より手前。

コメント

  1. 松たけ子 より:

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    とても神秘的ですね。
    世界には私たちが思っている以上に、すんばらしい場所があるんですね。
    これからもそうしたすんばらしい場所を、教えてください。
    ふしぎ、発見!

  2. ねぎ より:

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    PASS:
    >松たけ子さん
    そうですねー、世界てやっぱりすごいです。
    不思議発見のミステリーハンターって、タダで旅できていいですよねー笑

  3. Shojiro & Rie より:

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    時々ブログ拝見させて貰っています。
    セノーテダイビングは初心者でも出来ますか?
    ダイビングでの写真は特別なカメラに防水ケースを取付けて撮影するんでしょうか?

  4. ねぎ より:

    SECRET: 0
    PASS:
    >Shojiro & Rieさん
    ありがとうございます♪
    まったくの初心者ではできないかもしれません。ダイビングのライセンスとしては一番簡単なオープンウォーターというライセンスではできました。
    写真は、僕のカメラは10mまでの防水のものを使用しました。
    また、有料ですが、カメラを貸してもらえるショップもあると思いますよー

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