「国民健康保険」は海外では使えない、と言われます。
なぜでしょうか。
本当に国民健康保険は海外では使えないのでしょうか。
結論から簡単に言うと、
「国民健康保険は海外で使える。しかし、十分でない」のです。
これがどういうことかといいますと、
国民健康保険には「海外での医療費に対する支給制度」というものがありまして、
この制度を利用することにより、確かに海外での医療費をある程度(日本での病気・怪我の治療費の7割)支給してもらうことはできるのです。
しかし、これには以下の3つの大きな問題点があります。
・海外で国民健康保険を使う際の問題点
①手続きがややこしい
②保障される金額が実際にかかる費用に比べ少ないことが多い
③保障される範囲が狭い
では、具体的にどれくらい問題があるのかと言うと、
たとえば、医療費の高い国で盲腸にかかり、手術費用として300万円ほどかかったとします。
しかし、この時、国民健康保険にしか加入していなかったとすると、支給される額は
300万円の7割の210万円ではなく、日本での盲腸手術にかかる費用の平均50万円の7割の35万円になります。
明らかに足りません。
さらに、この際、いったん治療費を自分で全額支払わなければならず、その後、日本で支給を受けるには
①治療をした医者に診療内容の明細を書いてもらう
②診療費用の領収書をもらう
③書類が外国語であれば翻訳する
④国民健康保険課で申請を行う
という手順を踏まなければなりません。①に関しては、診断書のようなものなので、医師も適当には書けないため、外国語での問診が必要になるため、かなりの語学力が必要となります。
そして、「健康保険」なので、当然ながら、盗難などについての保証もありません。
そこで、この国民健康保険ではカバーしきれない部分を補うために、「海外旅行保険」が必要となってくるのです。
補足:
国民健康保険をがまったくだめなわけではありません。
中国のような医療費の安い国へ行き、かつ、語学の堪能なかたであれば、手間さえ惜しまなければある程度は使えると思います。
その際、診療内容の明細と領収書のもらい忘れには、お気をつけを。
<関連記事>
3か月までの短期旅行にお勧め
→「クレジットカード付帯の海外旅行保険」お得情報&注意点
長期旅行にお勧め
→世界一周旅行で使える保険会社
コメント