水中洞窟。
すごく素敵な響きではないか。洞窟だけでも素敵なのに、水中にあるのである。素敵さ2倍。
そんな素敵スポットが、私が今いる場所、メリダのあるユカタン半島にはたくさん存在する。名前は、セノーテ。こちらの言葉で地底湖を意味するのだが、このセノーテ、ただの地底湖ではない。半端じゃなく水がきれいな地底湖なのである。
どれぐらいきれいなのかというと、最高でなんと透明度100m超え。オーストラリアのあの有名なダイビングスポット、グレートバリアリーフの透明度が30mほどであるといえば、そのすごさが伝わるであろうか。
この透明度のため、ここで行うダイビングは空を飛ぶような感覚を味わえるとのこと。
(ちなみに透明度ってのは、水のきれいさの指標みたいなもんです)
これは、ぜひ行ってみたい。泳いでみたい。ダイビングをしてみたい。
このように、私はメキシコに入ったとき、いや、それ以前からこのセノーテへの憧れをいだいていたのである。
そして、メリダに入って一日目。
さっそく私は寝坊した。
信じられない、とお思いの方、大丈夫である。私もそう思う。信じられなかった。時計が壊れているのかと思った。しかし、現実は残酷である。私の起床時間は12時。この日のうちにセノーテに行くのは、きびしい。
楽しみにして楽しみにして楽しみにして、これである。仕方がないので、この日はホテルの中庭にある直径2mのプールをセノーテと思い込んで泳いだ。やだな、泣いてなんかないよ?
そして二日目。
前日の反省を生かし、しっかり睡眠をとり、朝7時に起床した。バスで近くの村へ行き、そこからロバの引く馬車(いや、ロバ車か?)に乗り、3つのセノーテがある森の中へと向かう。ロバ車は一人で乗るとやたら高かったため、メキシコ人の家族に頼んで相乗りさせてもらった。彼らは8人連れの大家族である。ロバ車の定員は5人のため、2台を貸しきって移動する。
私の乗っている方のロバ車には5人の乗客がおり、ロバにこの重量が引けるのか、とおもったが、意外にもロバは力強くぐんぐんと進んでいく。ほどなくしてロバ車は森の奥、所々に穴の空いている岩場に到着。ロバ車の御者に促され、そこでロバ車を降りる。
もうすぐだ。
はやる気持ちを抑え、岩場に空いた穴のうちの一つを梯子を利用して降りる。梯子は角度が急なので、足場を確認しながら、ゆっくりとである。5mほど降りたところで視界が明るくなってくる。太陽光が差し込んでいるようだ。
梯子から降り、視界を足元から周囲の空間へと移す。
すると、目に青い水が飛び込んでくる。セノーテだ。
私は迷うことなく水に飛び込んだ。熱帯の日光に照らされ熱せられた身体がセノーテの冷たい水で一気に冷やされえ。非常に気持ちよい。
泳ぎ、潜り、写真を撮り、そして崖の上から再び飛び込む。寒さで唇が真っ青に染まり、身体が震えるまで遊び倒した。
一時間も遊んだだろうか。メキシコ人家族が他のセノーテへと移るようだ。私もそれに続いた。そして新たなセノーテではまた震えるまで遊んだ。
どのセノーテでも子供よりも一所懸命に遊んだ。一緒に来たメキシコ人もびっくりのはしゃぎようである。
そして3つのセノーテを回り終わった後、そんな私のはしゃぎっぷりに惚れたのか、一緒にセノーテを回ったメキシコ人の家族が、他のセノーテにも行くので、着いてくるか、と誘ってくれた。やることもない私は二つ返事で着いていく。
そのもう一つのセノーテは、入り口にコンクリート階段が備え付けられ、中は現地の家族連れで溢れ返っており、完全に市民プールの様相を呈していたので、先の3つほどはしゃぎはしなかった。しかし、その後に家族が食べさせてくれたビールと遅めの昼食は非常にうまかった。
特にビールは最高だった。おごりで運動後のビールはすばらしい。疲れた身体にアルコールが行き渡る。眠くなる。帰りの車の中、私はすっかりいい気分爆睡してしまい、窓に思いっきり頭を打ちつけた。これには、お世話になりっぱなしであった彼ら家族の子供達が爆笑した。なによりである。たんこぶがいたい。なによりである。
誰か冷やすものをください。
次回→お話しましょう。メキシコの遺跡へ至る道@チチェン・イツァー_世界一周20
前回→ザ・メキシコ!テオティワカンでのこと@メキシコシティ_世界一周18
<今回の交通情報>
メキシコシティ(MEXICO CITY)→メリダ(MERIDA)
ADO社のバスで1404ペソ(11000円)
メリダ(MERIDA)→クサマ(CUZAMA):セノーテのある村
52番と67番の交差点よりすこし南に泊まっているバン(コレクティーポ)で30ペソ。朝8~9時ころ出発。
クサマ→セノーテ
ロバの引く車で一日一台220(1700円)ペソ。一人で乗っても、4人で乗っても料金は同じなので、可能であれば相乗りしたほうが値段は安い。
なお、私は乗っていないが、コレクティーポがロバのいる場所でなく、クサマの中心のメリダ行きバン(コレクティーポ)が出ている場所に泊まった場合、バイクタクシーで20~30ペソでロバのいる森の入り口までいける(値段は要交渉)。
<メリダ(MERIDA)の安宿/格安ホテル>
宿名:La Casa del Tio Rafa
住所:Calle 65 #589×72y74 Centro, Merida
TEL:01-999-924-9446
ドミトリー90(700円)ペソ,プライベート250ペソ。
朝食、キッチン付。水無料。コーヒーは朝食の残りが余っていれば。シャワー、トイレは共同。無線LANができればネットは無料でし放題。プールも小さいが一応ある。
従業員およびオーナーはほんとに少しだけだが日本語できる。また、英語も普通に喋れる。
行き方:メリダは碁盤の目状に道路が作られている。そのため、このホテルの位置も非常にわかりやすい。72番と65番道路の交差点より65番道路を西へ10mほどへ行けば道路の北側にある。
コメント
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唇が青くなるまで泳ぎ倒すのはいつものことですね(^ω^)
セノーテは昔の儀式に使われることもあったとのことで
不気味なもの見たりしないように!
ゆめにでてくるよ!(笑)
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二枚目の写真、合成じゃないですよね。
とっても神秘的ですね。
唇がちびまる子ちゃんの藤木みたいになった上に冷えたビールなんか飲んだら、また連呼しちゃうんじゃないですか、例の魔法のことば。
キエロ イル バニョス。
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顔が青くなるまで寝過ぎるのはいつものことですね笑
ってかなんつー綺麗なところなんでしょう!
これだけ綺麗だったら遊び倒したくなるな
昔はどこもこれくらい海が綺麗だったと思うと、なんか悲しくなるね。
そういや、オレゴンの渦いったことある?
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>熊五郎の家族たちさん
確かにいつものことですな笑
ここのセノーテは大丈夫みたい。快眠しとります笑
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>松たけ子さん
ほんまきれいでしたよー。
魔法の言葉は今回は使わずにすみました。でも、確かにちょっと危なかったですね笑。
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>シャーリィさん
合っているけどなんかちがう笑
せやなー。あのくっさい日本の海も、昔はきれいやったんやろうな。
ん?なんじゃそれ?