バックパッカー向けのパナマのリゾート地@ボカス・デル・トーロ_世界一周28

ボカス・デル・トーロは知る人ぞ知るパナマのリゾートだ。私は前回の宿泊地プエルト・ビエホ・デ・タラマンカの宿でフランス人の女性からそう教えられた。

リゾート。いい響きである。

高級ホテルが軒を連ね、バーには豪華な服装に身を包んだ素敵な女性や、いらんけど知的な男性が酒をたしなむ。
夜になっても喧騒は絶えず、人々はクラブで踊り明かし、朝を迎える。

治安についても安心である。リゾート地とは、往々にして国が外貨を獲得するために作られた地域であるため、警察官がいたるところでその目を光らせ、犯罪を見張っている。

すばらしい。これこそまさに現代の桃源郷である。

うきうきしながら私はボカス・デル・トーロへ足を踏み入れた。

ところが高級ホテルなどはどこにもないし、クラブもない。バーはあるけれど、豪華な服装どころか水着一丁で酒を飲んでいる。
警察はやることがなくて目を閉じて眠っている。どこがリゾートやねん。

しかし、このボカス・デル・トーロ、ほどよく開発されている割りに物価も高くなくバックパッカーには最高の場所である。
私は到着した日のうちに翌日のシュノーケルツアーに申し込んだ。

翌日。

天気はこれ以上ないくらいの曇天。土砂降り。
私はシュノーケルツアーをキャンセルした。

キャンセル料はもったいなかったが、土砂降りの中のシュノーケルツアーなど拷問でしかない。
このようなところで些細な金額にこだわらずすっぱりとあきらめられる決断のよさは、さすが日本男児といったところか。

ツアー会社のかわいらしい女性も「まあ、なんていさぎよいお方。素敵!」などとおもっていたことであろう。

ここで私はさらに、グアテマラでメキシコのガイドブックと交換でもらった本「重力ピエロ」でも読んで知的さもかもし出すことにした。
キューバ・リバーなどのカクテルもたしなみ懐の余裕も見せる。これで彼女は私にメロメロである。

かっこいいぞ、おれ。

ところが、「重力ピエロ」を半分ほど読み進んだあたりだろうか、雨が収まりだした。
正午には朝の土砂降りが冗談であったかのように晴天である。

これならシュノーケルできたぞ。金返せ。5ドル返せ。

たかが5ドル、と思ってはいけない。ビールが5杯も飲める。
さっそく私はツアー会社の女性にキャンセル料を他の日のツアーに使わしてもらえるようお願いした。

しかし私は英語もスペイン語もいまいちできない。用件が中々伝わらない。彼女も困り顔である。
だがそれでも私は5ドルのためにしつこくお願いした。辞書も引いた。

おかげでなんとか用件は伝わったが、私の語彙力のなさはそれ以上に伝わったらしく、最後には、英語できないの?と聞かれた。私の評価はメタメタである。

かっこ悪いぞ、おれ。

 

次回→釣り大会inパナマ@ボカス・デル・トーロ_世界一周29
前回→コスタリカの国立公園の親父@リベリア→カウイータ_世界一周27

 

<交通情報>

カウイータ→シクサオーラ(コスタリカ、ニカラグア国境)
バスで1400C=250円
シクサオーラ→チャンギノーラ
バスで0.95ドル
チャンギノーラ→アルミランテ
乗り合いバスで1.5ドル、バスターミナルから船着場はタクシーで1ドル
アルミランテ→ボカス・デル・トーロ(コロン島)
船で4ドル
<ボカス・デル・トーロ(BOCAS DEL TORO)の安宿/格安ホテル>
宿名:CASA VERDE
住所:?(たいして大きくない島なので、住人に聞けばまず知っています)
ドミトリー12.5ドル。WIFIでインターネット無料。宿のコンピュータも使用可。バーあり。エアコン、ホットシャワー付。
海に面しており、宿から直接泳げる。
バーがあるので夜騒がしいが、それさえ気にならなければ、最高の宿かと。

行き方
:船着場から正面の通りを左へ。道なりに行けば200~300mほど歩いたあと、少し曲がった先に見えてくる。

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