サン・アングスティン・バジェ・デル・フェルティという町に
ほど近いイスチグアラスト州立公園には「月の谷」と呼ばれる渓谷がある。
あまり有名な場所ではないのだが、月面とよく似た光景が見られる場所とのことだ。
ここの写真を見たときから、私にとってイスチグアラスト州立公園はアルゼンチンで訪問したい場所の一つになっていた。
しかし、この「サン・アングスティン・バジェ・デル・フェルティ」は、
小さな町らしく、行きかたがよくわからなかった。
そこで困った私はメンドーサのインフォーメーションセンターで行きかたを尋ねた。
「サン・アングスティン・バジェ・デル・フェルティ行きたいのだが」
「サン?」
いまいちわからない、という顔をされたので私は繰り返した。
「サン・アングスティン・バジェ・デル・フェルティ」
「ああ、サン・アングスティン・バジェ・デル・フェルティね。それならサンフアンからいけるわよ」
このとき、彼女の言葉がいまいち聞き取れなかった私は、念のために確認した。
「サン・アングスティン・バジェ・デル・フェルティにいけるんだな?」
「サン?」
「サン・アングスティン・バジェ・デル・フェルティ」
「ああ、サン・アングスティン・バジェ・デル・フェルティね、ええ、そうよ」
「じゅげむ」の小話か。なんだこの無駄な会話。
私は得た情報をもとにバスに乗り、サンフアンを訪れた。
しかし乗り継ぎのバスがどうも見つからない。
私は再びインフォーメーションセンターでサン・アグスティン・バジェ・デル・フェルティ行きのバスについて尋ねた。
「サン?」
やかましい。
結局私はここでもメンドーサのときと同じやり取りを強いられた。
「サン・アングスティン・バジェ・デル・フェルティ」
長すぎて何度も聞き返される。名づけたやつアホなんだろうな。
そう思っていた「サン・アングスティン・バジェ・デル・フェルティ」。
たどり着いてはじめて知ったのだが、本当の名前は「サン・アグスティン・デル・バジェ・フェルティ」だった。
どうやら私はずっと間違った名前を言っていたようだ。
上の会話はすべて「私の聞き取った言葉」なので、
きっと私以外は正しい言葉を言っていたのだろう。私の言葉は聞き返されて当然だったわけである。
アホは私だった。残念だ。
次回→アルゼンチンの宿と酒盛り@サン・アグスティン_世界一周旅行60
前回→アルゼンチンワイン飲み放題!ボデガ巡り@メンドーサ_世界一周旅行58
コメント
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私もこのマイナーな国立公園行きたかったのですが、ツアーの高さに断念しました(´Д` )
ぜひ行ってきて下さい!
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>☆THE☆さん
人が集まれば100ペソでしたよ。ただ、人がいないとめちゃくちゃ高かったですねー