最終日の朝、サンライズを見ると言うので、私達は朝6時におきることになった。
早起きの苦手な私には大変な試練だ。
しかし、せっかくアマゾンに来たのだからやれることはやっておきたい。
その一念で私は珍しく朝6時きっちりに起床した。
まだ眠い目をこすりながら、集合場所である食堂へ行く。
しかし、そこにはだれもいなかった。ガイドすらいない。
全員寝坊である。完全になめている。
10分ほど待って、ようやくぽつぽつと人が集まりだした。
ガイドも起きてきて、ボートの準備を始める。
そしてそれが終わると、ガイドは手を下から上へ、自分のほうへ来るよう振り上げ、
私達をボートに乗るよう促した。
クリスとチリ人の3人はまだ来ていない。眠気が勝ってどうもサンライズを見ないようだ。
アマゾンの朝日を見ているときに愚痴を言われてはたまらんので、私は心の中でガッツポーズを作った。
「行くぞ」
ガイドがエンジンを起こす。アマゾンの中に高速で響くドドドド、という音とともにボートが動きだす。
岸からボートが緩やかに離れていく。
しかし、そのとき、船上の女性の一人が我々の寝るコテージを指差し、言った。
「待って、クリスよ」
コテージのほうへ目をやると、確かにクリスが起きてきて
緩やかな足取りでこちらへ向かっている。
だが、それを目にしたガイドの言葉はすげなかった。
「だめだ。もう時間がない」
首を振り、ボートをそのまま離していく。
自分も遅刻したくせに偉そうなガイドである。
この言葉と行動は女性陣から猛烈な反発を買った。一斉にブーイングが始まる。
女性陣は岸をボートに戻すよう、ガイドに詰め寄った。
私も「そうだそうだ」と女性陣の後ろから声を上げた。
私は実際のところ、心の中でガイドに
「いい、いいから行ってまえ。俺は怒らんぞ。わがままなガイドとか素敵だぞ」と
エールを送っていたのだが、どうもこのエールは彼に伝わらなかったらしい。
彼はしぶしぶ、といった感じで、ボートを岸に戻した。くそう。
クリスは間に合い、ガイドに文句を言った。
「なんで出発するのよ!!」
あなたが遅刻したからですよ。
この日、ルレナバケへと戻り私のアマゾンツアーは終わった。
クリスとガイドにはなかなか苦労させられたが、
ワニに出会い、ピラニアを釣り、アマゾンの朝日も夕日も見た。感無量である。
私はラ・パスへ向かう帰りのバスの中で
「よ、、か、ったっ、、な、、あっ」
と何度もケツを席に打ちつけながらその思いを反すうした。
ちなみに帰りは28時間かかった。デスロードは帰りもつらい道である。
ケツがとってもいたかった。
アマゾンの画像はこちら
→アマゾン川と動物達(inボリビア・ルレナバケ)【画像集】
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前回→念願のピラニア釣り♪格安アマゾンツアー2@ルレナバケ_世界一周旅行72
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