リベルタージ地区。
日本からおよそ2万km、地球のほぼ真反対にあるサンパウロ市の区の一つだ。
ここは日本からのブラジル移民が集まってできた場所のため、
ブラジルにいながらにして日本の雰囲気が味わえる。
みそもだしの素も醤油も手に入る。全部買ったおかげで財布がすっかり軽くなった。
しかしこれで自炊の際に日本の味が楽しめるので嬉しい限りである。
あとは刺身を食って日本酒を飲みたいところだが、ちょっと値段が高くて手が出ない。
これは日本に帰るまで我慢するしかないとしてあきらめていたのだが、
私が泊まった宿にいたブラジル人のサンドルが興味深いことを教えてくれた。
それは、この宿に泊まっている人が働いているところで
私も働かせてもらえるかもしれない、ということだ。
だが、私はビザの関係で働いてもお金をもらえないのだ。
第一、私は先を急ぐ旅人。そう簡単に時間を使うわけにはいかない。
メキシコで散々だらだらしたとかいう話もあるが、私は沈没(旅行者用語で、一つのところに目的なくだらだらいること)など
決してしない、とても旅人らしい旅人なのだ。
「でも、おいしいご飯が食べられるよ」
なに。刺身はあるのか。
「お酒ものめるよ」
たまには労働もいいかもしれない。私はサンドルに教えられた店に顔を出すことにした。
だが、勘違いしてはいけない。私は日本酒に釣られたわけではなく、地球の反対側で働くと言う貴重な経験にひかれたのだ。
菊正宗や八海山はあるのだろうか。越乃寒梅があるととても嬉しい。
「もっと高いお酒あるよ」
貴重な経験ができそうだ。私はつばを飲み込んだ。
しかし翌日、店に顔を出したところ、「今は人手がいっぱい」ということで、働けなかった。
残念である。日本酒飲みたかったぞ。
仕方が無いので宿に帰り、サンドルに「ダメだった」と伝えると、
彼は自分のことのように残念がった。いいやつである。
嬉しかったので私がいつも食べている夕食を作って
ご馳走してあげようとしたら、逆にヨーグルトとラーメンをおごられた。
なぜだろうか。
中華だしのスープに素パスタ、なかなかおいしいと思うのだが。
「お金持ちになってね」
サンドルはいいやつである。
次回→ブラジルと日本。地球の裏の友情@サンパウロ_世界一周旅行47
前回→感動!レンソイス砂漠、雨季の光景2@ブラジル・バヘリーニャス_世界一周旅行45
<交通情報>
サンルイス→サンパウロ
TAM航空でおよそ200ドル。3時間。
この国はなぜか長距離になると飛行機のほうがバスより安くなるため利用した。飛行機内では飯も出て、快適。
空港から市内
タクシー、空港バス、ローカルバスが走っています。
しかし、タクシーはありえないくらい値段が高い。なので、現実的なのは空港バス(30R)か、ローカルバス(3R)です。空港バスは空港を出て左にオフィスがあり、ローカルバスは空港前、横断歩道を一つ越えたところに走っています。
私はローカルバスでメトロ(地下鉄)の駅に向かい、そのメトロでリベルタージ地区まで行きました。ローカルバスは車両前方、フロントガラスの前に行き先が書いています。
メトロを降りる駅の名前はそのままリベルタージ。なお、有名な宿であるペンション荒木(40Rらしいです。私はこの隣のペンションナミ、35Rに泊まりました)はこの次の駅、Av.サンホアキムが最寄り駅。そこから日本移民博物館に向かう途中にあります。駅から徒歩5分以内。
コメント
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サンドル君とは何語で話しているの?日本語だったりして??
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>熊五郎の家さん
もちろん日本語です笑