コロンビアには有名な芸術家がいる。名はボテロ。
特徴的な作品を生み出すことで有名な彼の出身地がいま私のいるメデジンである。ここと首都ボゴタには彼が国家に寄贈した作品が飾られている美術館があるという。
知っている人は知っていると思うが、実は私は常日頃から美術に対し強い関心を持ち、稀有な美的センスをもつ芸術家としての一面もある。
その芸術性は、私のセンスを見込んだ、元同居人のカズヤの似顔絵を描いた際、彼を崩れ落ちさせたほどのものである。
「ひどすぎる」
という言葉もいただき、さすがの私もこの時は感無量であった。その際、彼の肩が震えていたのはあまりの作品の出来栄えに感動していたからだろう。
そんなわけで芸術センスに磨きをかけるべく私は美術館へ行った。
だが、このボテロの作品には、私も完敗である。感動である。彼の作品はそのどれもが私の心を捕らえた。
この感動を伝えるため私はどうするべきであろうか。長々と彼の作品を説明することもできる。しかし、芸術を言葉で説明するのは無粋であるし、私のつたない文章力では彼の魅力を余すことなく伝えきれない。
そこで、私の心をもっとも捕らえた作品を紹介したい。
マツコ・デラックス風イエス様。
ぱんっぱんである。膨らましに膨らまされたイエス様。いいのか、これ。芸術でいいのか。
いいらしい。だって、ボテロの作品全部こうなんだから。
太らせすぎやろ。と思った方、あなたはまだまだ芸術というものをわかっていない。マツコはデブなのではない。
ボテロはいう。
「私の作品の人物は、あるいは物質は、太っているのではない。『ボリューミー』なのだ。彼らの魅力を十分に表現した姿、それが『ボリューミー』なのだ」
おわかりだろうか。ぱんっぱんに膨らんでいるからといって、ただそれだけで太っていると思ってはいけない。
そこには深い芸術性が内包されているのだ。マツコは芸術なのだ。
私は帰途に着いた。
そして奇跡的なことに、その帰り道のバスの中で私はまたも芸術作品に遭遇することになった。
上から下までほぼ同じ、ドラム缶サイズ。たいへんボリューミーな女性である。
彼女は私の前の席に座った。
前が何も見えん。肉しか見えん。私の視界は彼女でふさがった。
さすがマツコ・ボリューミー。もうお腹いっぱいである。
次回→治安はどう?コロンビアゲリラと私の印象@ボゴタ→ククタ_世界一周35
前回→くさった奴!国境越えと人の本性@カプルガナ→トゥルボ_世界一周33
<交通情報>
メデジン→ボゴタ
バスで60000COP(3000円弱)。
ボゴタのバスターミナル→宿
タクシーで19000COP(1000円弱)(夜、日曜というもっとも高くなる条件なのでこの値段。本来は13000~15000)
また、日曜の夜はコレクティーポがほとんど走っていないためやむなくタクシーを利用したが、本来はコレクティーポ(1400COP程度、行き先がフロントガラスに書いてある)でセントロ(中心街)までこれる。私の泊まった宿だと、Jimenez通り行きが近くを通る。(たぶん他にも近くを通るコレクティーポは
あります。現地の人に聞いてみてください。Las Aguas駅の位置を聞けばけっこうみんな答えてくれました)
また、セントロ行きがない場合、Teruminal Norte行きに乗り、そこからTransmilenio(1700Cop)という路線バスに乗り、Las Aguas駅下車でもよい。
なお、記事とは関係ないが、岩塩教会のあるシパキラへはこのTerminal Norteからバスが出ている。3400COP。シパキラの町から教会までは徒歩でいける。
<ボゴタ(BOGOTA)の安宿/格安ホテル>
宿名:Hostal SUE Candelaria
住所:la Canderia Centro Cra.3 No.14-18
ドミトリー20000COP。Wifiでネット無料、ホットシャワー、キッチン付。
バー併設。ただし、23時には消灯なので夜はうるさくない。
行きかた:交通情報参照。駅、もしくはコレクティーポを降りたところからは、Carrera3を南へ。
わからなければ、降りたところで周りの人に聞くか、タクシーで行ってください。
なお、この近くには他にも色々安宿があります。
日本人の多くが止まっているHotel Aragonというホテルもこのホテルの道の真向かいにありますが、25000COPするし、ネット使えないので、私はあまり勧めません。
コメント
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マwツwコwwww
柄にもなく草生やしてしまいましたどうしてくれる。
何かその手のTV番組とかに投稿したら
とりあげてくれそうな位の感性ですね。素晴らしい。
遭難と聞いて焦りましたがご無事で何よりです。
そして笑いをありがとう\(^0^)/
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ボテロたげにぼてっとした作風ですね。
南米って広いんですね。
インカやアマゾンやサンバみたいな、これぞ南米はまだまだなんですね。
すみません、無知で…
気を付けて、旅を続けて下さい。
それでは。
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>熊五郎さん
よっしゃ、わらかせた。やったぜっ
いや、俺も美術館で「ふふっ」って笑ってしまいましたからね。隣にまじめな顔した警備員いるのに。
ボテロおそるべしです
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>松たけ子さん
いや、ほんとおもろい作風です笑。
いえいえ、町の外とかは全力でジャングルですし、インカの遺跡は中米にもあるくらいなんで、間違ってないですよー。ただ、やっぱ南米は広いので、いろいろあるみたいです。
ありがとうございます。気をつけて進みます♪
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絵は最高でした、ネーミングも最高です。縄文時代は飢えの問題があって、ボリューミーが美しかったと思うけど、コロンビアは??です。いやー2日もバスのなかで寝て、ネットにブログあげられるって、文明発達しているのかどうか、ようわかりませんです。
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>熊五郎の家さん
コロンビアはそんなことないはずなのですが。
ネットは発達していますね。ファーストフードの店でも安宿でも、ノートパソコンがあればなんとかなります