バストとヒップとペルーのミスコン@アレキパ_世界一周旅行75

旅行記

かもねぎ世界一周。~地球をぐるりと飲み歩き~
マチュピチュに入場できる日までの予定が空いている日を使い、アレキパを訪れた。

前回の記事を読んで、今回はマチュピチュの記事だろうと思っていた方には申し訳ないのだが今回はアレキパの話である。
白壁と歴史の町、アレキパの話である。

アレキパの歴史とその美しい景観について私独自の視点を基に、
読んだ人に「ああ、アレキパってなんて素敵な町なんだ」と思わせるような旅行記である。

ん? お前、そんな旅行記なんてかけないだろう、というのはだれですか?
いやいや、侮ってもらってはいけない。

私はこれまであほな記事ばっかり書いてきたが、その気になれば荘厳な風景を叙述的な美しい言葉で描写し、
読んだ人にまるで自分が実際にそこを訪れたように感じさせる文章を書くことができるのだ。

なんですか、うそはいいからって。あきらめろってなんですか。

仕方がない。そこまで言うなら、アレキパの町並みは
この際全部置いておいて、ミスコンの話をしましょう。

力いっぱい、ミスコンの話だけをしましょう。

「今日の夜、ミスコンがあるんだ」

アレキパの教会を観光していたときに、そこの管理係らしい男性に唐突に言われた。

神聖な教会を見て、崇高な気持ちになっている私にでミスコンとは何事だろうか。
そのような俗事の極みのようなイベントに、わざわざ日本から教会を訪れている
敬虔なる使徒の私が心を動かされるとでも思ったのだろうか。

私の心はほんのちょっと、そう、ほんの1kmくらいしか動かなかった。

「トップレスの女性が出る予定なんだ」

地球の反対側まで動いた。
なんてけしからんイベントなんだ。けしからん、けしからんぞ。

これはぜひ、けしからんイベントに出ているけしからん女性たちに会って、
なんとしてでも説教しなければならない。

説教はできなくとも、せめてけしからん行いがどれほどけしからんのか見てあげなくてはならないだろう。

「どこだ、どこでやるのだ。何時からだ」

私は鼻息荒く男性に詰め寄った。
あくまでも説教をするための気持ちの高ぶりからである。やらしくない。

「9時に、この教会の前だ。まあ、トップレスは子供も来るからなくなったけどね」

はっはっは、と男性は笑いながら言った。
心はアレキパに帰って来た。肩から力が抜けた。

そうか、トップレスはなくなったのか。よかった、これで安心して見れそうである。
本当に良かった。本当に・・・・・・よかった。私は泣いた。

夜の9時、私が宿で出会った欧米人の男性2人とミスコン会場を訪れると、
そこはすでにミスコンを見ようとする多くの人でにぎわっていた。

本当に多くの人である。それも、私のような男ばっかりではなく、
家族連れや女性同士で来ている人達も多くいた。

ミスコンがお祭りの一種として完全に浸透しているのだろうか。日本とは異なる光景である。
教会前に設営された会場の上では、ミスコンの前座なのか、歌手が歌っている。

さすがにそこまで大規模ではなく、男性グループと女性シンガーの2組だけだが、
彼らは交互に舞台に上がっては、曲を披露し客を盛り上げていた。

その彼らが歌う舞台の背景には、遠くの客にも舞台の上の様子が見えるようにとの配慮か、
大型のモニターが備え付けられている。舞台近くのカメラマンが取っている画像がそのモニターに映る仕掛けだ。

しかし、そのカメラマンがおかしい。

女性シンガーが歌っているとき、背後で若いダンサーが踊るのだが、彼女達しか撮らない。
しかもそのダンサーを撮るにしても、特にお気に入りらしい女性ばかりを撮っている。

おかげでメインであるはずの女性シンガーは完全に画面から切れてしまっている。
エロ親父のホームビデオのようだ。なんなんだろうか、このカメラマン。

しかし、そのカメラマンにこの町の男どもは特に不満がないらしく、
女性が激しく踊るたび、口笛を吹き喝采をあげている。

どうしようもない男達ばっかである。

一通り歌が終わると、花火が上がり司会らしき男性がなにやら大声で叫んだ。

ミスコン開幕である。

色とりどりのドレスに身を包んだ美しい女性たちが次々に舞台に上がる。
優雅に中央まで歩いてから、ポーズを決め、舞台に一列に並んでいく。

ポーズを決めるたび、歓声が上がる。
私が行動を共にしていた欧米人2人も

「1番がよかったな。バストがよかった」
「いや、7番のヒップがすばらしい」

と大盛り上がりである。
どいつもこいつもバストだヒップだとどうしようもない。

「5番が一番バランスがよかっただろ」

と、私は説教しておいた。

ここから、ミスコンは出場者の自己紹介やらなんやらが始まり、
最終的な優勝者が決まるのだが、私達3人は優勝者を知らない。

寒くなってきたので、帰ったのだ。へたれめ、と言ってはいけない。私たちが帰ったのは深夜0時である。

この時間で終わらないほうがおかしいと思う。
家族連れがまだ残っていたのはさらにおかしいと思う。

宿に帰ってからもミスコン会場からの歓声は聞こえた。終わったのはきっと深夜1時過ぎとかだろう。
ラテン民族、元気です。

 

次回→探索!インカの叡智、12角の石@クスコ_世界一周旅行76
前回→注意!マチュピチュのややこしい入場システム@クスコ_世界一周74

 

コメント

  1. アッキー より:

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    ミスコンの盛り上がり凄いですね!!わたしも見てみたかったな(*´∇`*)でも深夜にまで及ぶなんて・・・本当にラテンの人達は元気ですね!笑

  2. かわいい後輩 より:

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    ミスコンが俗事の極み等という解釈は全くもってけしからんですな(-"-:
    ご無沙汰しております。元気そうですね!
    たま~に見てたま~に感動してます。僕もお供したかったです(T_T)
    こちとら研究はねぎさんがいなくても順調にはかどっています
    ・・・と言いたいところですが去年とあまり変わってませんw
    新しいレーザーで失明しそうになりながら頑張っているのに!
    でも研究会の乗り切り方だけはしっかり引き継いでますのでご安心を
    ゆっくり世界を堪能してきてください☆ちなみにいつごろ帰られるのでしょうか?

  3. ねぎ より:

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    >アッキーさん
    すごかったです。子供はミスコン見てなにが楽しいのかはなはだ不明ですが笑。
    元気です。遊ぶ時だけ元気ですw

  4. ねぎ より:

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    >かわいい後輩さん
    ごめんなさい。
    「ミスコンは神事に等しい」「美女は神様」
    と日々口にしている君が見ているとはしらず、ついミスコンを俗事と書いてしまいました。大変反省しています。
    ・・・てか、もうちょっと感動しろ笑。
    研究、さらに後輩の1年もついてしまって、俺のやることがなくなったというたれ込みがあるのですが、どうなんでしょう?
    もし研究が変更になるのでしたら、喜ばしいような、そうでないような。
    まあ、失明したくないし、変更で喜ばしいんかな笑
    帰るのは11月の上旬やね。ぜひ日本酒をもってお待ちください☆

  5. たいたい より:

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    おれ
    めっちゃトップレスに反応しちゃったけど!!

  6. ねぎ より:

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    >たいたいさん
    反応しますよね、男なら笑!

  7. かず より:

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    昔、マチュピチュでミスペルーに出会った時、クスコで知り合った旅人に、マチュピチュを回っている時よりも、ミスペルーを写真に収めている時の方が、テンション、高い…と言われました。
    ラテン美女は、やっぱり美女だったので、仕方がありません。
    時々、読みに来てます。
    良い旅を!!

  8. ねぎ より:

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    >かずさん
    マチュピチュより高いはなかなかですね。
    だが、仕方ありません。男ですから笑。

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